アムステルダム市内観光
目が覚めてカーテンを開けると外は雨。オランダは年間を通して雨の日が多いとのことだったが、初日からいきなり雨、というのはちょっと悲しい。なんとかこの雨があがってくれるといいんだけど…。
身支度を整えてホテルの1階にあるレストラン「Roberto’s」へ。案内係の女性スタッフが笑顔で迎えてくれる。部屋番号と名前を告げ、禁煙席に案内してもらった。
ホテルのレストラン「Roberto’s」で朝食
昨夜じっくりと研究した結果、今日は国立博物館、ゴッホ美術館、シンゲルの花市、猫の博物館、王宮、旧教会、アンネの家、西教会に行く予定。移動も激しいので市内のメトロ、トラム、バス、カナルバスという水上バスの1日券、それに各種割引券がセットになったオール・アムステルダム・トランスポートパスを買うことにした。
とにかく時間を有効に使うために、国立博物館は9時の開館と同時に入場するつもりだった。しかし、初っ端からいきなり躓いた。このオール・アムステルダム・トランスポートパス、ガイドブックによれば「市内の公共交通機関に乗り放題、博物館や美術館の割引の特典あり」とのことなので、国立博物館やゴッホ美術館も割引になるものだと思っていた。そこで私は国立博物館の裏手にあるカナルバスのチケット売り場でまずオール・アムステルダム・トランスポートパスを購入してから博物館に向かおうと考えた。チケット売り場には予定通り8時45分頃到着。…しかし…まだオープンしていない。結局オープンしたのはカナルバスが動き始める直前の9時半頃だった。思わぬ時間のロスをしたうえ、手渡されたのはダーフカールト(トラムやバスの1日券)とカナルバスの1日券だ。「これがオール・アムステルダム・トランスポートパスなんですか?」と聞くと「そうです」との答え。なんだか今ひとつ納得できないままチケット売り場をあとにし、国立博物館に向かった。博物館のチケット売り場でこのパスを見せて、「割引はありますか?」と聞くと答えは「ありません」。…それなら私は一体何のために45分も待ったわけ? …私の時間を返して…(涙)。
国立博物館の割引がないということはおそらく、ゴッホ美術館も割引の対象にならないのだろう、と思い、予定を変更してゴッホ美術館は最終日にまわし、国立博物館をじっくり見ることにした。ここにはレンブラントの「夜警」をはじめ、フェルメール、フランス・ハルス、ヤン・ステーンなどのオランダを代表する画家の作品が展示されている。現在改装中のため、展示スペースが縮小されているのは残念だが、それでも充分見応えがあった。
あいにくの雨です 国立博物館
ここにはレンブラントの「夜警」をはじめ、フェルメール、フランス・ハルス、ヤン・ステーンなどのオランダを代表する画家の作品が展示されています博物館の入り口 チケットはEUR9.0(約1298円) 内部は撮影禁止です
予定ではここからトラム2番に乗ってKoningspleinで降り、シンゲルの花市、猫の博物館を見るはずだった。しかし、トラムの車内の表示がよくわからなくて乗り越してしまい、結局降りたのはダム広場。地図を確認し、ここまで来てしまったのなら、と王宮を先に見学することにした。ここはもともとは1655年に市庁舎として建築されたもので、当時のアムステルダムの繁栄を象徴する建物。その後、ルイ・ボナパルトによって接収されたが、再びアムステルダム市に返還され、現在は迎賓館として使われているらしい。内部は死刑の判決が行われた高等法院、床が世界地図になっている市民の間、彫刻や絵画に彩られたギャラリーなど見どころが多く、あっという間に時間が過ぎてしまった。
王宮 チケットはEUR4.5(約649円) 高等法院は死刑宣告のみに使われていたそうです。ここは書記官用の大理石の席 沈黙を象徴する口に指を置く女の装飾 市民の間 床には大理石のはめ込み細工の地図 ちょっと変な形の日本地図 アムステルダムを象徴する乙女の像は足元の世界を見おろしています 正義をあらわす女性像 左側の骸骨は死を象徴しています 法廷内の絵画 アポロ像 死んだ主人を守る犬によって象徴される「忠誠」のレリーフ 市長室のマントルピースの装飾 判事室の天井画 市評議会室 保険室 破産室 破産室前の壁にはイカロスのレリーフ ダム広場 戦没者慰霊塔
国立博物館、王宮をゆっくり見学したので気付くと既に13時を回っていた。昼食は絶対にオランダならではの料理、と決めていたのでダム広場から近い「アウド・ホランド」というオランダ料理の店に入ってみた。店内のインテリアなどもいかにもオランダ、という雰囲気。注文したのはエルテンスープ(グリーンピースと野菜のスープ)と、ハーリング(ニシンの塩漬け)。お店のスタッフも感じがよく、食事を楽しむことができた。
昼食は「アウド・ホランド」で ビールはEUR1.95(約277円) エルテンスープ(グリーンピースと野菜のスープ)はEUR3.75(約533円) ハーリング(ニシンの塩漬け)はEUR5.5(約782円) 食後のコーヒーはEUR1.75(約249円)
昼食後に向かったのは13世紀初頭に造られたという旧教会。しかし、この旧教会のある地区は「飾り窓地区」と呼ばれる政府公認(!)の売春街なのだ。最近は観光地化しているとはいえ、建物にカメラを向けることは厳禁、そればかりか麻薬売買も行われており、ピストルやナイフなどの凶器を使った犯罪も起きている、アムステルダム市内で最も危険な地域だという。更に日本人はお金を持っている、ということで麻薬常習者に狙われやすい、との情報まである。いくら昼間とはいえ、そんな地区に足を踏み入れていいんだろうか? おそるおそる、しかし急ぎ足で目的地である教会へ向かう。途中、その「飾り窓」の前も通過したが、本当にガイドブックに書いてある通りに下着姿の女性が道行く男性に熱い眼差しを向け、挑発しているのだ。ひえぇぇぇ〜〜〜(汗)
さて、肝心の旧教会。内部は宗教改革の際にほとんど破壊されてしまったため、その後修復されたものだが、美しいステンドグラスが彩るこの空間は、外の怪しげな世界を忘れさせてくれるものだった。
旧証券取引所 旧教会 この辺りは「飾り窓地区」と呼ばれる政府公認の売春街 昼間だというのに下着姿の女性がガラス越しに見えるんです… 旧教会の内部(チケットはEUR4.5・約649円) 13世紀初頭に着工された、アムステルダム最古の教会です 受胎告知を描いたステンドグラス パイプオルガン 説教台
旧教会からは運河沿いをぶらぶら歩いて、中央駅前のカナルバス乗り場へ。ここから約1時間、カナルバスに揺られて景色を眺めながらアンネの家に向かう。「マヘレのはね橋」付近を通るためにわざわざ遠回りであるレッドラインに乗った。運河から見るアムステルダムの街も興味深かったが、肝心のマヘレのはね橋は座った位置が悪かったため、あまりよく見えなかったのが残念。
聖ニコラス教会 涙の塔 カナルバス(水上バス)の1日券はEUR16(約2307円) クーポン付きでうまく使えばお得なはず… カナルバス乗り場 ニューメトロポリス(科学技術センター)は関西空港をデザインしたレンツォ・ピアノの設計 はね橋
アンネの家の近くでカナルバスを降り、まずは西教会へ向かった。この教会は「アンネの日記」の中にも登場している。中へ入ろうと思い、入り口へ行くとそこにいた女性に「中に入れるのは15時までです。明日は11時から開いているんで、また明日来て下さいね」と言われた。仕方ないので西教会は諦めてアンネの家へ向かった。
アンネの家の前には長い行列ができていた。しかし、ここを見ずに帰るわけにはいかない。行列の最後尾に着き、入場できるのを待つことにした。まずは手前のクーフレルのオフィスやミープとベップの事務室を見学し、ついに隠れ家へと続く動く本棚の前に来た。内部は撮影禁止なので画像はないが、アンネが使っていた部屋には映画スター等の写真がそのまま壁に残っているし、「アンネの日記」に描かれていた通りの光景が目の前にある。およそ60年前にここで暮らしていた彼女らを思うと全身に鳥肌が立った。見学コースの最後は展示室。アンネ一家をはじめとした8人が何者かの密告によって連行され、強制収容所に送られた事実が生々しく綴られていた。ここへ来る前に「アンネの日記」を読み返したばかりだっただけに余計、ひしひしと現実が伝わってきた。
西教会 西教会前のアンネ・フランクの像 アンネ・フランク一家の隠れ家
(チケットはEUR7.5・
約1082円) 内部は撮影禁止
まだ少し時間が早かったのでシンゲルの花市を見て行くことにした。しかし、時刻は既に18時少し前。店じまいの準備をしているところが多く、ゆっくり見て周ることはできなかった。22時近くまで外は明るいのに、ほとんどの観光スポットや土産物屋などは17〜18時で閉まってしまうのが残念だ。
トラムの路線図 ダーフカールト(24時間券)は
EUR6.3(約896円)
公共交通機関が乗り放題になり
ますトラムに乗ります トラムの車内 ムント塔 シンゲルの花市
一度ホテルに戻って休憩してから最寄のトラムの駅まで歩き、中心部にある「ハーシェ・クラース」というお店に行った。お目当てはヒュッツポット(マッシュポテトに牛肉の煮込みを添えたもの)だ。かなりのボリュームで全部食べきることは到底不可能だが、マッシュポテトがおいしかった。ビールが安いのも嬉しい。
夕食は「ハーシェ・クラース」で ビールはEUR2.2(約313円) ヒュッツポット(マッシュポテトに牛肉の煮込みを添えたもの)はEUR14.25(約2026円) ホテルの外観 ホテルのエレベーターホール
それにしても、今日1日の交通費、入場料、食費などで相当の出費になってしまった。このペースだと、手持ちの現金では足りなくなる。ヤバイ。