ハイデルベルクへショートトリップ

 今朝はホテルのレストランで朝食。しかし、レストランはなんだか殺風景だし、結構朝早かったので混んでいて、コーヒーもなかなか持ってきてくれず…。ちょっと残念な感じだった。

料理の種類も少ない…

 今日はハイデルベルクまでのショートトリップ。レイルパスは使いきってしまったので、自動券売機でチケットを買う。しかし、なにやらオプションがたくさんあって切符1枚買うのに結構時間がかかった。…もっと簡略化してくれればいいのに…。ハイデルベルクまでは1時間20分ほどで到着。今日も昨日に続き、雲ひとつない快晴。これならハイデルベルクの街並みも一層きれいに見えるに違いない。天気もいいので街の中心部の大学広場まで歩いていくことにした。

自動券売機 やっと手に入れたハイデルベルクまでの2等車のチケット €14.2(約2297円)
ハイデルベルク中央駅に到着  ハイデルベルク中央駅
ハイデルベルク旧市街のメインストリート 日曜日なのでお休みのお店が多いです 大学広場

 まずはハイデルベルク大学図書館に入ってみたが、あまりにも人がいなくて、どこを見ていいのかわからず、早々に退散。

 次にハイデルベルク大学旧校舎へ向かった。ハイデルベルク大学はドイツ最古の大学で、600年以上の歴史があるのだそうだ。旧校舎の入り口と思われる扉が閉まっているうえ、あるガイドブックでは日曜は閉館、と書いてあったので見学できないのか、と思いつつ扉に近付いてみた。すると「入り口は裏にあります」との表示を発見。裏にまわっていくとお土産屋さんがあり、そこでチケットを買って、中に入ることができることがわかった。

 まずは学生牢へ。この学生牢は、1712年から1914年まで使われていたもので、当時大学内は治外法権だったため、学生が騒ぎを起こしても警察が介入できなかった。そこで大学当局がこの学生牢を造り、軽犯罪を犯した学生はここに投獄されたのだという。暇を持て余した学生たちは壁やドアなど、いたるところに名前や自らの犯した罪や投獄期間、学生組合のマークなどを落書きした。それが現在公開されている学生牢だ。中には落書きとは思えない完成度の高いものもあった。

 学生牢を通り抜けると旧校舎の大講堂に続いている。この講堂も学校とは思えないほど美しい装飾がされている。他の観光客がいなかったため、貸し切り状態の講堂の教壇に立って大学教授気分を味わってみる。せっかくなのでどのくらい声が響くものか試してみたかったが、人が来たら恥ずかしいのでやめておいた。そして私が教壇から降りるなり、日本人の女性がふたり、講堂に入ってきた。やっぱりやめておいてよかった(笑)。
ハイデルベルク大学図書館
ハイデルベルク大学 ハイデルベルク大学旧校舎 
裏側にまわっていき… お土産屋さんのところから中に入ります 学生牢と大学博物館に入場できるチケットは€3.0(約485円)
学生牢の入り口 学生牢内の落書き
ここまでくると落書きというよりはアートですよね
階段の天井にまでびっしりと書かれた落書き 旧校舎の大講堂
教壇に立ってみました 教壇から見た講堂

 そろそろ昼をまわったので昼食をとることにする。大学広場へ向かう途中に雰囲気のいいお店を見つけたので、そこへ行ってみることにした。お店の名前は「ツム・ギュルデネン・シャーフ」。お店の外観だけでなく、内装もクラシカルでいい感じ。注文したのはビールはハイデルベルガー1603ピルスナー、そしてメインはソーセージの盛り合わせ。ソ-セージの中にヴァイスヴルストが入っていたのが嬉しい~♪ おいしいソーセージをつまみ(完全に酒の肴になっている)にビールもおいしくいただいた。

雰囲気のいいお店を見つけたのでここでお昼ご飯を食べることにしました 「ツム・ギュルデネン・シャーフ」というお店です
ハイデルベルガー1603ピルスナー(€2.6・約420円) ソーセージの盛り合わせ(€11.8・約1895円)

 午後はクリスマスオーナメントのお店でいくつか小物を買ってから、高台(というか山?)にあるハイデルベルク城を目指し、坂道を登っていく。天気がいいのはいいけれど、さすがに暑い。ここでミネラルウォーターを買っておけばよかった、と後悔(真夏に行かれる方はお水は必需品です!)。結構登ったところでようやくハイデルベルク城が見えてきた。着いた時には汗だくになっていた。

 ハイデルベルク城はプファルツ候の居城として13世紀に造られたもの。以来城主が変わるたびに改装が行われ、現在は様々な建築様式の建物が集まっている。まずはワインケラーから見学。巨大なワイン樽や、その樽の番人として設置されたびっくり箱などの展示のほか、ワインの試飲販売もしていた。買って帰りたかったが、この後まだ歩かなければならないのでぐっと我慢。次は16~19世紀に売られていた薬品やその資料が展示されているドイツ薬事博物館。中には関節痛に効くという、人間からとった油などもあって驚いた。続いて、城門とそこに残された魔女の歯形、1963年にフランス軍に爆破されたままの形で残っているとも、地震で崩れたとも言われている廃墟となった火薬塔、王妃の不倫相手の足跡が残っているといわれる城のテラス、フリードリヒ5世庭園と見てまわって下山することにした。

「Käthe Wohlfahrt」というお店でお買い物 クリスマスオーナメントなど、可愛い雑貨がたくさんあって目移りしてしまいました 戦禍を逃れた歴史的建造物(ホテルです)
市庁舎 ハイデルベルク城が見えてきました
お城のテラスから見下ろしたハイデルベルクの街 カール・テオドール橋が見えます
歴代の王たちの彫像が並ぶフリードリヒ館
直径7mのワインの大樽 ワイン樽の番人をしていた、イタリアから来た道化師ペルケオの人形 並外れた大酒飲みだったことから、今でも酒飲みの神様のように人々に愛されているんだそうです。人形の右下の箱は彼のユーモアをあらわすびっくり箱
ドイツ薬事博物館 
城門 城門の扉 扉の取っ手にひびが入っていますが…これは魔女の歯形と呼ばれていて、魔女でさえ噛み切ることができなかったと言われているそうです
火薬塔 
テラスにある足跡 王妃の不倫相手が部屋から飛び降りた跡だと言われているそうです(笑)
フリードリヒ5世庭園

 下まで降りきったところで、ようやく売店を見つけ、ミネラルウォーターを入手。…生き返った。元気の出たところで、聖霊教会を見学することにした。1544年に造られた、プファルツ最大のゴシック建築で、プファルツ選帝侯の墓所となっていたが、17世紀のプファルツ継承戦争の際、フランス軍に破壊されてしまったため、現在はこの教会を建造したルプレヒト3世夫妻の墓所となっている。

お城のある高台から降りてきました 聖霊教会
ルプレヒト3世夫妻の墓所 核廃絶を訴えるステンドグラス 1945.8.6という日付が入っています

 聖霊教会を出て、ハイデルベルクのシンボルとなっているカール・テオドール橋へ向かう。この橋は1788年に選帝侯カール・テオドールによって造られたのだそうだ。橋のたもとには猿(私は猫だと思い込んでいた)の像があり、これに触れるとお金持ちになれるとか。橋を渡り、哲学者の道へ続くシュランゲン小路を登っていく。某ガイドブックには「カール・テオドール橋側から哲学者の道へ続く坂はかなり急できついので、ビスマルク広場近くのテオドール・ホイス橋のあたりから哲学者の道に入った方がいい」とあったが、むしろカール・テオドール橋から行く方が楽なのではないかという気がする。私の歩いたコースは一度急坂を上ってしまえば緩やかな下りになるのだが、逆から来た場合はひたすら長い上り坂が続くことになるからだ。

ブリュッケ門
カール・テオドール橋の手前にある猿の像 カール・テオドール橋
橋を渡り、哲学者の道へ続くシュランゲン小路を登っていきます 対岸から見たハイデルベルクの街並
テオドール・ホイス橋から見たネッカー川

 フランクフルトに戻り、この旅行中最後の夕食に出かける。もう一度アップルワインが飲みたかったので、今夜はザクセンハウゼン方面まで足をのばすことにした。ガイドブックによるといかにもドイツの居酒屋風、という「アドルフ・ヴァグナー」というお店に決めた。食事は何にしようかさんざん迷ったが、迷った割にはオーソドックスにフランクフルター・シュニッツェルに落ち着いた。ウイーンで何度か食べたウインナーシュニッツェルと似ているが、グリーンソースがつくのがフランクフルト風なのだそうだ。アップルワインもシュニッツェルもおいしかった。(それにしても、連日1日2食肉料理で、よく飽きなかったものだ、と思う。…と共に帰国後の体脂肪率が非常に気になる…)

ザクセンハウゼン近くの「アドルフ・ヴァグナー」で
アップルワイン(€1.6・約257円) フランクフルターシュニッツェル(€10.2・約1637円)
このグリーンソースがつくのがフランクフルト風なんだそうです




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